👉前回掲載のレビー小体型認知症を踏まえて、今回はそれに付随するアパシーについて考察したいと思います。
家族が気づきやすい症状と、日々の関わりで大切にしたいこと
レビー小体型認知症については、以下の記事も合わせてお読みいただけると理解が深まるものと思います。
介護をしていると、「今日はしっかり話せるのに、昨日はぼーっとしていた」「急に幻覚のようなものを見ているみたい」など、日によって様子が違うことがあります。
その背景にある代表的な病気のひとつが レビー小体型認知症 です。
また、同時にみられやすい症状として アパシー(無気力・自発性の低下) があります。
ここでは、家族が知っておくと安心につながる特徴を、できるだけ分かりやすくまとめました。
レビー小体型認知症とは
アルツハイマー型認知症とは少し違い、“波がある” のが特徴です。
良い日・悪い日、はっきりしている時間帯・ぼーっとしている時間帯が混ざり合います。
家族が気づきやすい症状には、次のようなものがあります。
- もの忘れがある
- 幻覚が見えることがある(虫・人影など、本人にはとてもリアル)
- 気分の落ち込みやうつ症状
- 便秘が続きやすい
- 理解力や判断力が落ちる
- においが分かりにくくなる
- 立ちくらみ・起立性低血圧
- 受け答えがしっかりしている時と、ぼーっとしている時の差が大きい
- パーキンソン病に似た症状(手の震え、小刻み歩行、突進歩行など)
- 症状が進むと、暴言・暴力的な言動が出ることもある
レビー小体型認知症は、「認知症+パーキンソン症状+精神症状」 が混ざる病気と言われます。
そのため、家族が「どう接したらいいのか分からない」と感じやすいのも当然です。
アパシー(無気力)とは
アパシーは、うつとは少し違います。
「気持ちが沈む」というよりも、“やる気のスイッチが入らない” 状態が続くのが特徴です。
- 活動性が低く、自発的に動こうとしない
- 疲れやすい
- 会話の途中で急に話が止まり、興味が続かない
- 持続力がない
- 感情の起伏が少なく、表情が薄い
- 無気力・無関心
- 家ではほとんど寝て過ごす
- 昼夜逆転することがある
- パーキンソン症状(安静時振戦)がみられることもある
アパシーは「怠けている」のではなく、脳の働きの変化によって起こる症状 です。
家族が責めたり、無理に活動させようとすると、かえって疲れさせてしまうことがあります。
家族ができること
レビー小体型認知症もアパシーも、症状の出方は人によって大きく違います。
まずは、どの症状が強く出ているのか を家族が把握することが大切です。
- 幻覚が強いのか
- ぼーっとする時間が多いのか
- パーキンソン症状が目立つのか
- 無気力が続いているのか
そのうえで、主治医やケアマネジャーと相談しながら、
「薬で調整できる部分」「生活環境で工夫できる部分」を一緒に探していくと、介護が少し楽になります。
さいごに
レビー小体型認知症は、家族が戸惑いやすい病気です。
でも、症状の特徴を知っておくことで、
「今日はこういう日なんだな」と受け止めやすくなり、介護の負担が少し軽くなります。
一人で抱え込まず、医療・介護の専門職と一緒に進めていきましょう。
家族の安心が、本人の安心にもつながります。


