節分の儀式

過去のコラム

節分には豆まきをするご家庭が多いと思いますが、正しい方法をご存じでしたか?
古代中国で行われていた「追儺(ついな)」という風習が飛鳥時代に宮中に伝わり、江戸時代には完全に定着したという長い歴史があるようです。
仏教では鬼は煩悩を表し、赤は欲望、青は怒り、緑は無気力、黒は疑心、黄色は甘えなどの意味を持ちます。この中から、自分が打ち勝ちたい煩悩の色を鬼の面として豆をぶつけ、煩悩を追い払い気持ちよく新しい季節を迎える意味があります。
米・麦・あわ・ひえ・大豆には穀霊という精霊が宿るとされ、そのなかでもいちばん大きな大豆が使われるようになりました。
豆まきには炒った大豆を使います。「炒る」と「射る」をかけて縁起をかつぎます。
生の豆をまいて拾い忘れた時に芽が出てしまうと「邪気が芽を出す」の意味になり縁起が悪いとされているので注意しましょう。
前日までに大豆を用意し、神様に供えておいたものを使用します。
家族がそろった夜に、玄関や窓をぜんぶ開け、入り口から遠い部屋から外に向けて「鬼は外」と豆をまきます。
玄関でまき終わったら、鬼が戻らないように戸や窓を閉め、こんどは「福は内」と部屋の中に豆をまきます。
豆まきのあとは、歳の数よりひとつ多く豆を食べます。子供の頃は良いのですが、数が増えて食べきれない方も多いのでは?
その場合は大豆を煮だして福茶にして飲んだり、料理に加えたりと工夫をしていただくと良いそうですよ。